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【国内には自己免疫疾患患者さんはどのくらいいるの?】自己免疫疾患の患者数について 〜No.30〜

今回は、自己免疫疾患の患者さんの数をご紹介していきたいと思います。
自己免疫疾患患者さんは沢山いらっしゃいますが、それぞれどれくらいの患者さんがいるのでしょうか。

私の病気もどれくらいの患者さんがいて、他の自己免疫疾患の方もどれくらいいるのか気になります。
よろしくお願いします!

「全身性自己免疫疾患」と「臓器特異性自己免疫疾患」について

自己免疫疾患は、全身に症状のでる『全身性自己免疫疾患』とある臓器特異的に症状がでる『臓器特異的自己免疫疾患』に分けられます。

一般的に、全身性自己免疫疾患は膠原病と呼ばれるものが多く、膠原病・リウマチ科が担当することが多いです。

一方で、臓器特異性自己免疫疾患は、消化管疾患である潰瘍性大腸炎や甲状腺疾患であるバセドウ病のように、その臓器に対して特異的な自己抗体や自己免疫機序が働くことによる疾患です。

〈 全身性自己免疫疾患の例 〉

  • 全身性エリテマトーデス
  • 多発性筋炎・皮膚筋炎
  • 全身性強皮症
  • 成人Still病
  • 顕微鏡的多発血管炎など

〈 臓器特異性自己免疫疾患の例 〉

  • 潰瘍性大腸炎
  • クローン病
  • バセドウ病
  • 橋本病
  • 重症筋無力症
  • 自己免疫性肝炎など

今回(2022/12/1 更新)は、主に令和2年度末現在の特定医療費(指定難病)受給者証所持者数を参考に作成しています。(参考元:https://www.nanbyou.or.jp/entry/5354

それでは、さっそくみていきましょう。




No. 30 〜 21

30. 巨細胞性動脈炎

巨細胞性動脈炎の指定難病に認定されている方は、

『 1,716人1)います。

女性患者の数は男性患者の約2~3倍です。

好発年齢は、60〜70歳に好発します。

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29. 結節性多発動脈炎

結節性多発動脈炎の指定難病に認定されている方は、

『 2,347人1)います。

男女比 3:1でやや男性に多い傾向があります。

発症する年齢は40~60歳に多く、平均年齢は55歳です。

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28. 多発血管炎性肉芽腫症

多発血管炎性肉芽腫症の指定難病に認定されている方は、

『 3,196人1)います。

男女比はほぼ1:1と言われています。

好発症年齢は主に30-60歳代です。

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27. 天疱瘡

天疱瘡の指定難病に認定されている方は、

『 3,515人1)います。

男女比はおよそ1:1.5とやや女性に多い傾向があります。

好発年齢は、40~60歳代です。

26. 類天疱瘡

類天疱瘡の指定難病に認定されている方は、

『 3,965人1)います。

男女比は1:2とやや女性に多い傾向があります。

発症年齢は60歳以上に多く、特に70~90歳代の高齢者に多くみられます。

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25. 成人Still病

成人Still病の指定難病に認定されている方は、

『 4,148人1)います。

男女比はおよそ1:1.3とやや女性に多い傾向にあります。

平均発症年齢は46.5歳といわれています。若い人が多いですが、70歳以上の高齢の方にも発症することがあります。

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24. 高安動脈炎

高安動脈炎の指定難病に認定されている方は、

『 4,730人1)います。

男女比はおよそ1:8と女性にとても多い疾患です。

好発年齢は、20歳前後と言われています。

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23. 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の指定難病に認定されている方は、

『 5,162人1)います。

男女比はおよそ1:1.7とやや女性に多い傾向にあります。

好発年齢は40~70歳に多く発症します。

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22. 自己免疫性肝炎

自己免疫性肝炎の指定難病に認定されている方は、

『 6,962人1)います。

男女比はおよそ1:6と女性に多い疾患です。

好発年齢は、50歳から60歳代が発症の中心ですが、若い女性や小児での発症も珍しくはありません。

21. 再生不良性貧血

再生不良性貧血の指定難病に認定されている方は、

『 8,724人1)います。

男女比は、大きな性差はありません。

好発年齢は、男女とも10~20歳代と70~80歳代にピークがあります。




No. 20 〜 11

ここからは、指定難病の受給者数が「一万人」を超えてきます。

20. 混合性結合織病

混合性結合組織病の指定難病に認定されている方は、

『 10,182人1) います。

男女比はおよそ1:13と女性にとても多い疾患です。

好発年齢は、30〜40歳代の発症が多いです。

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19. 顕微鏡的多発血管炎

顕微鏡的多発血管炎の指定難病に認定されている方は、

『 10,681人1)います。

男女比は、1:1で大きな性差はありません。

好発年齢は55~75歳と高齢者に多いのが特徴です。

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18. 一次性ネフローゼ症候群

一次性ネフローゼ症候群の指定難病に認定されている方は、

『 12,018人1)います。

一次性ネフローゼ症候群は小児に多くみられ、男児女児比は2:1と男児に多い傾向にあります。

好発年齢は、2〜5歳頃で約半分が5歳未満で発症すると言われています。

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17. IgA腎症

IgA腎症の指定難病に認定されている方は、

『 12,699人1)います。

男女比は、1.2:1とやや男性に多い傾向があります。

好発年齢は20-30歳代ですが、その他の年齢でも発症します。

16. ベーチェット病

ベーチェット病の指定難病に認定されている方は、

『 15,537人1)います。

男女比は、1:1で大きな性差はありません。

好発年齢は、男女とも20~40歳に多いです。

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15. シェーグレン症候群

シェーグレン症候群の指定難病に認定されている方は、

『 17,628人1)います。

男女比はおよそ1:13と女性でとても多い疾患です。

好発年齢は、50歳代にピークがあります。

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14. 原発性胆汁性胆管炎

原発性胆汁性胆管炎の指定難病に認定されている方は、

『 17,993人1)います。

男女比はおよそ1:4と女性に多い疾患です。

好発年齢は、50~60歳に最も多くみられます。

13. 特発性血小板減少性紫斑病

特発性血小板減少性紫斑病の指定難病に認定されている方は、

『 18,793人1)います。

男女比はおよそ1:4と女性に多い疾患です。

好発年齢は、20〜40歳、60〜80歳に好発します。

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ここからは、指定難病の受給者の数も「2万人」を超えていますね。

12. 多発性硬化症 / 視神経脊髄炎

多発性硬化症 / 視神経脊髄炎の指定難病に認定されている方は、

『 21,437人1)います。

多発性硬化症の男女比はおよそ1:2〜3とやや女性に多い疾患です。

一方視神経脊髄炎の男女比は、女性の割合が非常に高いのが特徴です。

好発年齢は、若年成人に発病することが最も多いです。

11. 多発性筋炎・皮膚筋炎

多発性筋炎・皮膚筋炎の指定難病に認定されている方は、

『 24,894人1)います。

男女比は 1 : 3 で女性に多いです。

好発年齢は、50歳台に大きなピーク、5~9歳に小さなピークがあります。

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No. 10 〜 1

10. 重症筋無力症

重症筋無力症で指定難病と認定されている方は、

『 25,416人1)います。

男女比はおよそ1:1.7とやや女性に多い疾患です。

好発年齢は小児、20~30歳、50~60歳です。

9. 全身性強皮症

全身性強皮症の指定難病に認定されている方は、

『 27,647 人1)います。

男女比は、9割以上が女性です。

30~50歳代の女性に多く見られます。 

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8. クローン病

クローン病の指定難病に認定されている方は、

『 47,633人1)います。

男女比は、約2:1とやや男性に多い疾患です。

好発年齢は、10歳代~20歳代の若年者に好発します。

7. 全身性エリテマトーデス

全身性エリテマトーデスの指定難病に認定されている方は、

『 64,468人1)います。

指定難病を受給されていない軽症の方を合わせると、7万 〜10万人はいるとも言われています。

男女比は、1 : 9と女性にとても多い疾患です。

好発年齢は20~40歳台の女性に多く発症します。

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6. 潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎の指定難病に認定されている方は、

『 14 万人1)います。

指定難病を受給されていない方を合わせると、22万人2) はいると言われています。

男女比には性差はありません。

発症年齢のピークは男性で20~24歳、女性では25~29歳にみられますが、若年者から高齢者まで発症します。

5. IgA血管炎

IgA血管炎は指定難病に指定されてはいませんが、国内に

『 およそ 数十万人 』もの患者さんがいます。

年間10万人あたり約20人発症することが報告されています。

男女比は、1.5-2.0:1と男性に多い傾向があるといわれています。

好発年齢は成人よりも小児で発症することが多く、成人でも発症する場合があります。

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4. バセドウ病

バセドウ病は指定難病に指定されてはいませんが、国内に

『 およそ 50 万人2)もの患者さんがいます。

1000人中2~6人いると言われており、女性患者が男性患者より5倍と多いのも特徴としてあげられます。

好発年齢は20〜30代の女性に多い疾患です。




3. 乾癬(尋常性乾癬/乾癬性紅皮症/膿疱性乾癬)

乾癬は指定難病に指定されてはいませんが、国内に

『 50〜60 万人4,5)もの患者さんがいます。

男女比は2:1と男性に多い傾向があります。

発症年齢の平均は38.5歳ですが、10代~70代まで年齢に関係なくどの年代でも発症するのが大きな特徴です。1)

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2. 関節リウマチ

関節リウマチは指定難病に指定されてはいませんが、国内に

『 70〜80 万人 』もの患者さんがいます。

ようやく、リウマチがきましたね。リウマチは、自己免疫疾患の中でもトップレベルに罹患人数の多い疾患なのです。

男女比は1:4と女性に多い疾患です。

好発年齢は、30〜50歳に多いです。

リウマチってどんな病気? 2021/3/23(更新日: 2021/4/3) (adsbygoogle = window.adsbygoo...
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1. 橋本病

橋本病は指定難病に指定されてはいませんが、国内に

『 推定 100 ~ 120 万人6)もの患者さんがいます。

成人女性の10人に1人、成人男性の40人に1人にみられます。ただし、橋本病だからといって、全員の甲状腺ホルモンが少なくなるわけではなく、橋本病のうち甲状腺機能低下症になるのは4~5人に1人未満です。

男女比は1:10〜20と女性にとても多い疾患です。

好発年齢は、30〜40歳代に多いです。

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今回はここまでです。最後までお読み頂きありがとうございました。ご参考になりましたら幸いです? Twitterでのいいねやフォローをして頂けますと励みになりますので、ぜひよろしくお願いします?

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