こんにちは、今回はに生物学的製剤の一つコセンティクス®︎(セクキヌマブ)の特徴について取り上げていきたいと思います。
今回は、コセンティクス®︎の特徴について詳しく取り上げて行きたいと思います!
よろしくお願いしますっ!!
コセンティクス®︎(セクキヌマブ)について
コセンティクス®︎は、2015年2月から発売された、抗IL-17A抗体製剤の一つです。(トルツ®︎よりも少し前に発売されています。)
厳密には、ヒト型抗ヒトIL-17Aモノクローナル抗体製剤と言います。
また、IL-17Aとは、炎症性サイトカインであるインターロイキン(IL)の一つです。
適応疾患は?
コセンティクス®︎の適応疾患は、以下のようになります。
〈 乾癬 〉
・尋常性乾癬
・関節症性乾癬
・膿疱性乾癬
〈 脊椎関節炎 〉
・強直性脊椎炎
・X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎
どんな時に使用が適していますか?
- 乾癬や関節症性乾癬の場合は、紫外線療法を含む既存治療で効果が不十分の場合、また難治性の皮疹や関節症状がある場合に良い適応となります。
- 強直性脊椎炎については、鎮痛薬(NSAIDsなど)でも抵抗性の場合、良い適応となります。
用法は?
コセンティクス®︎は通常、自己注射で行います。
自己注射がどうしても難しい場合は、4週ごとの通院時に皮下注射をするという方法もあります。
尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬
1 ~ 5回目 | 1回 300 mg | 1週ごと(皮下注) |
6回目 ~ | 1回 300 mg | 4週ごと(皮下注) |
1〜5回目までは、1週間ごとに皮下注射を行い、6回目以降は4週ごとに間隔をあけます。
強直性脊椎炎
1 ~ 5回目 | 1回 150 mg | 1週ごと(皮下注) |
6回目 ~ | 1回 150 mg | 4週ごと(皮下注) |
乾癬と違い、強直性脊椎炎の場合は、1回が150mgと半分になります。
薬価は以下のようになります。
皮下注シリンジ 1本 150 mg 72849円
皮下注ペン 1本 150 mg 74486円
乾癬の場合は、4週ごとの皮下注射で、1ヶ月3割負担で、約45000円となりますね!
安いお値段ではないですよね、、、
副作用はどんなのがありますか?
1~10%未満 | 上気道感染、カンジダ症、蕁麻疹 |
1%未満 | 注射部位反応、口腔ヘルペス、下痢、肝酵素上昇 |
頻度不明 | 結膜炎、頭痛 |
重篤な副作用
- 重篤な感染症(1.5%)
- アナフィラキシー(頻度不明)
- 好中球減少(0.5%)
- 炎症性腸疾患(0.5%)
・非常に稀ですが、投与直後にアナフィラキシー症状がないか、特に初回は注意して観察します。
コセンティクス®︎の特徴は?
・強直性脊椎炎では、日本人を対象とした試験で、約7割の患者さんで症状の改善が確認されました。これは、TNF阻害薬の使用歴に関わりません。
文献)Kishimoto M, et al. Mod Rheumatol 2020;30:132-140.
・もちろん、乾癬や関節症性乾癬に対しても有効です。
作用機序は?
コセンティクス®︎は、炎症性サイトカインであるIL-17A(インターロイキン17A)に対するモノクロナール抗体です。
IL-17A は関節リウマチをはじめとする様々な自己免疫疾患、炎症性疾患やアレルギー反応、細菌感染防御に重要な役割を果たしている、サイトカインです。
通常は、細菌感染症など防御に役立っていますが、自己免疫疾患では、その働きが過剰になり、炎症性サイトカインが自分を攻撃してしまうのです。
IL-17Aは特に、皮膚や付着部での炎症を惹起し、乾癬および関節症性乾癬に関わる中心的なサイトカイと言われています。
基本的に、作用機序はトルツ®︎と同じになります。
文献)Taams LS, et al. Nat Rev Rheumatol 2018;14:453-466.
出典:http://www.qlifepro.com/news/20160418/identifying-a-group-of-genes-that-il-17a-induced.html
参考文献)
- 金城光代 リウマチ・膠原病の治療薬の使い方 洋土社
- 浦部 晶夫ら 今日の治療薬 南江堂
今回はここまでです。最後までお読み頂きありがとうございました。ご参考になりましたら幸いです? Twitterでのいいねやフォローをして頂けますと励みになりますので、よろしくお願いします?
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※個人個人で症状の違いがあるため、詳細な治療などにつきましては直接医療機関へお問い合わせください。