SLE

【 SLEはCRPが0になる?! 】SLEでCRPが上がらない場合と上がる場合について

こんにちは、今回は全身性エリテマトーデス(SLE)におけるCRPが上がらない場合と上がる場合についてを取り上げていきたいと思います。

SLEって、意外に知られていないのですが、CRPが上昇しないことが多いんです。

えっ、そうなんですか?!
知らなかった!

SLEは通常CRPは上がらない?!

これを、聞いてびっくりされた方もいるかもしれません。

そうなんです、SLEでは一部の病態を除いて、通常CRPは上昇しません!!

これを知っているのと、知っていないとでは、SLEの活動性の判断や血液検査を見るときの見方が変わるかと思います。

そもそもCRPとは?

まず、基本的なことですが、CRPは身体の中で炎症があることを反映する炎症性タンパクのことをいいます。

SLEでCRPが上昇しない理由は?

明らかなことは、はっきりとわかってはいませんが、

よく言われるのは、SLEの場合は炎症が非常にゆっくり起きるためと言われています。

ループス腎炎でも、中枢神経ループス(NPSLE)でも、通常はCRPが陰性であることが多いです。

なので、CRPが陰性だからといってSLEによる炎症がないとは言い切れません。

そのため、SLEの活動性を評価する場合は、全身の症状やその他の画像所見など総合的に判断して評価します。

SLEで CRPが陽性になるのはどんな時?

ですが、SLEでもCRPが上昇する場合もあります。

それは少し特殊なSLEの病態の時です。

SLEでCRPが上昇する場合?

・胸膜炎 / 心膜炎

・関節炎

・腹膜炎

それから、他にCRPが上昇する場合は、SLEの病態によるものではないですが、肺炎や尿路感染症などの『感染症』がある場合です。




他にSLEで活動性を表すマーカーはありますか?

では、SLEでCRPが参考にならない場合に、参考となる血液検査のマーカーはあるのでしょうか?

疾患活動性のマーカーとしては、以下のものがあります。

・抗ds-DNA抗体

・補体 C3 ・ C4

・補体価 CH50

C3やC4は『補体の量』を測っていますが、CH50は『補体の機能』を評価しています。

では、活動性がある場合には、どう変化するでしょうか。

SLEの活動性がある場合は、抗ds-DNA抗体は上昇し、補体(C3・C4)、補体価(CH50)は低下します。

〈 SLEで活動性が高い場合 〉

・抗ds-DNA抗体 上昇↑ 

・C3 ・ C4 低下↓ 

・補体価(CH50)低下↓ 

補体(C3・C4)や補体価(CH50)は何故低下するの?

抗ds-DNA抗体が活動期に上昇するのはなんとなくわかるけど、なんでC3・C4、CH50は低下するの?

いい質問ですね!

それは、

DNAといった自己抗原と抗DNA抗体といった自己抗体が結合するときに補体も必要とします(模式図参照↓)。

この、自己抗原と自己抗体と補体が結合したものを『免疫複合体』と言います。

免疫複合体が腎や皮膚といった組織に沈着することによって、ループス腎炎や蝶形紅斑といった皮疹などの臓器障害が起きます。

以上から、免疫複合体が作られるときに補体が消費されるのでC3、C4、CH50が減少するのです

SLEにおける免疫複合体の沈着の模式図

https://www.sanofi-sle.jp/know/disease_aboutより引用

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“今回のまとめ”
  1. SLEでは、炎症反応を示すCRPは通常上昇しないことが多い。
  2. SLEでCRPが上昇する病態は、胸膜炎・心膜炎、関節炎、腹膜炎がある。

今回はここまでです。最後までお読み頂きありがとうございました。ご参考になりましたら幸いです? Twitterでのいいねやフォローをして頂けますと励みになりますので、よろしくお願いします?

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