健康・予防

脳を老けさせる習慣 ~ 5 選 ~ 【認知症】


こんにちは!今回は、わかさ生活 代表取締役である 角谷 建耀知さん著の「脳が老けない人の習慣」を参考に、脳を老けさせる習慣 5 選について取り上げていきたいと思います!

脳の老化 「認知症について」

認知症と聞いて、脳がボケることでしょとなんとなくイメージできるかもしれません。

ですが、実際に家族に一人でも認知症の方がいる家庭は、その方の介護やまた家族関係まで崩壊させうる重大な問題となってしまいます。

今後、日本はますます高齢者の人口が増え続けます。そこで、如何に認知症患者さんを減らすということが、日本の今後の社会において一つの重要な課題となっています。

認知症には、大きく3種類ある

では、まず認知症の種類について解説してきましょう。認知症は、大きく3種類に分けられます。

  1. アルツハイマー型認知症
  2. 脳血管性認知症
  3. レビー小体型認知症

この3つです。

アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症は、なんとなく聞いたことも多いかもしれません。アルツハイマー型認知症は、認知症全体の約68%を占めると言われております。原因は、脳内にアミロイドβやタウタンパクというたんぱく質がたまることで、脳細胞や神経伝達物質がダメージを受けて変性し、脳の全体の萎縮が起き、脳の機能が低下することで起こります。

症状の特徴としては、軽度の記憶障害が徐々に進行して症状が変化します。最終的には介護が必要になるほど重症化するケースも珍しくありません。

脳血管性認知症

「脳梗塞」や「脳出血」、「くも膜下出血」など、脳の血管のつまりや出血が原因で、脳に十分な血流が行き渡らずに神経細胞がダメージを受けることによって起きる認知症です。認知症患者の約20%と言われています。

症状の特徴は、記憶障害のほか、脳の壊死した細胞の部位に応じて、身体機能低下や知覚麻痺、言語障害などの症状が出現します。

レビー小体型認知症

レビー小体型認知症は、あまり聞き慣れない言葉かもしれません。レビー小体型の原因は、脳の神経細胞にレビー小体と呼ばれる異常な構造物が作られて起こります。

症状の特徴としては、幻覚・幻想が起こりやすく、妄想や睡眠障害、抑うつ、身体の硬直や歩行障害といった症状が表われることもあります。よく言われるのは、床に虫が這っている、人がいるや小動物がいるといった幻視の症状が現れます。

時々、高齢にさしかかった芸能人夫婦が、夫婦間の問題で、妻が「旦那が浮気している」など、根拠がないのに突然妄想を言い出して、ワイドショーで取り上げられることがあります。しかし、実はこの妄想は認知症の始まりで、特にレビー小体型認知症が背景にあるかもしれません。

認知症は予防可能な生活習慣病

認知症を考えたときに、予防できる病気という意識を持っている方は少ないかと思います。実際、認知症を恐れてはいるけど、何の対策も出来ていないという方が大多数でしょう。

しかし、近年の研究では、認知症が生活環境や生活習慣と大きく関係していることが解明され、規則正しい生活、食生活の改善、適度な運動などによって「認知症になりにくい」脳や体を作ることが可能であることが明らかになってきています。

実際、WHOの認知症予防ガイドラインでも12個中8個が食習慣や運動習慣などの生活習慣に関係している項目となっています。

運動習慣体重管理
禁煙血圧管理
バランスの良い食糖尿病の管理
不適切な飲酒の防止脂質異常症の管理
認知トレーニングうつ病の予防
社会交流難聴の管理
 WHO認知症予防ガイドライン

予防のポイントはMCIの早期発見

では、具体的に認知症予防に何かポイントはあるのでしょうか?

ポイントはMCIの早期発見です。

MCIとは、「軽度認知障害」のことで、認知症の初期段階のことです。なぜMCIを早期に発見することが重要かというと、本物の認知症に進行するのを遠ざけるための最大にして最後のチャンスだからです。

しかし残念ながら多くの人がMCIを知らず「年のせい」として見過ごしてしまっているのが現状です。

・突然起こり出すなど、気分の変化が以前より激しくなった
・買い物で小銭を計算して出すのが面倒になってきた
・新しい商品やおしゃれに興味がなくなった
・いつも同じ店ばかり行くようになった
・会話の中で言葉が出てこず「あれ」「これ」が増えた
・同じ話や同じ質問を繰り返すことが増えた
・料理などで気づいたら水を出しっぱなしにしていることがある
・外出することが少なくなった
・今日の日付が思い出せないことがある
・ボーっとしている時間が増えた気がする
・家電の操作にもたつくようになった
・スケジュールを立てるのが苦手になった
MCIのサインチェックシート

ぜひ、MCIのサインがないか上のシートでチェックしてみてください。

シートの項目に少しでも当てはまるなら、MCIのサインかもしれません。

認知症になると日常生活に支障をきたすような言動が出てくるので周囲が気付きやすいのですが、MCIの場合は、日常生活における基本的な動作は問題なく行えるため、単なる老化現象かどうかの判別がつきにくく、本人だけでなく、家族も見過ごしてしまうケースも少なくありません。

ぜひ、あなたの日常を振り返ってみて、MCIのサインが隠れていないかチェックしてみてください。


認知症については、少し詳しくなってきたでしょうか?

認知症は、生活の質をさげ、また家族や周りの人々にも迷惑をかけてしまいます。ですが、認知症は生活習慣病の一つであり、実は日頃の行動が、認知症の発症を遠ざけることも可能なのです。

それでは、本題の脳を老けさせる習慣 5選を具体的に紹介していきましょう!!

その1 化粧 or すっぴん


オシャレをする
or
すっぴんでいる


認知症の進行は化粧で遅くなる

ついつい今日は人と会う予定はないからと化粧は控えておこうとしたりしていませんか?

確かに、人と会う予定がないのに、わざわざお化粧をする時間が無駄、すっぴんで肌を休めたいという気持ちは十分わかります。ですが、

実は、化粧などおしゃれに気を使うことが認知症進行を抑制する効果があることがわかっています。

化粧を通じて高齢者の生活向上や健康長寿を目指す「メイクセラピー」という化粧療法があります。この研究によると、老人ホーム入居者を対象に2週間に1回、3ヶ月間の化粧療法を実施したところ、認知症進行を抑制する効果がみられたという結果が報告されています。

身だしなみに興味を持つことは、前頭葉を刺激して脳の若さを保つことにもつながります。

今日は面倒だからすっぴんでいいかなと思わず、薄いメイクをするだけで認知症予防にもつながるのです。

その2 新しい店 or なじみの店


新しい店に行く
or
なじみの店に行く


脳は未知との出会いで活性化する

年齢を重ねると、ついつい行きつけのお店で、いつもの慣れ親しんだ味が落ち着くからと馴染みのお店を選んでしまいますよね。お気持ちは、すごくわかります。

ですが、脳にとっては、新しい発見のない日常は、知らず知らずのうちに脳の老化を招いているかもしれません。

人は廊下が進むと、慣れないことが不安やストレスになり、出来るだけ自分にとって居心地の良い環境を選ぼうとする傾向があります。

しかし、脳の神経細胞は未知の出来事に出会うことで、より活性化して働きが良くなります。

たまたま通りかかった道で知らないBARを見つけたから今度行ってみようなど、是非日常の出会いを楽しんで、そしてどんどんトライして見てください。行きつけのお店に通うことも悪いわけではないですが、新しくいった場所で、今まで知らなかった味に出会えるかもしれません。

その3 お風呂 or シャワー


お風呂派
or
シャワー派


体温が上がるとアミロイドβの蓄積が抑制される

普段忙しくて、どうしても夜はシャワーで済ませがちという方も多いかと思います。

気持ちは十分わかりますが、お風呂で湯船に浸かる効果はシャワーのみよりも雲泥の差があります。

就寝前の入浴が入眠をよくするとか、リラックス効果をあげるとか、体温をあげることで免疫力を上げるなどなどです。

また、熱めのお風呂に入ることはアルツハイマー病の予防に効果があります。

その理由はアミロイドβがくっついてかたまらないように働く「分子シャペロン」が、熱の刺激によって増えることでわかってきたからです。分子シャペロンには、細胞にとって有害なタンパク質の凝集を抑制する働きがあるとされています。

40〜42度の湯船に10分程度浸かることで、体温が上がり、それによって分子シャペロンの一つである「HSP(ヒートショックプロテイン)」を増やすことができます。

ただし、シャワーでは効果がありません。

また、ぬるめのお湯もHSPを増やすという観点では十分ではなく、時々熱めのお風呂にもトライしてみてください。




その4 歯磨き&フロス or 歯磨きonly


歯磨きとフロス
or
歯磨きだけ


歯周病がアルツハイマー病を悪化させる

歯磨きの磨き残しなどで残ってしまう「歯垢」にどれくらいの細菌がいるかご存知でしょうか。

なんと、歯垢1mg中には「10億個」の細菌がいるといわれています。

10億、、、ギョエーという数字ですよね。この細菌達が虫歯や歯周病の原因となるだけでなく、全身に行き渡ると心臓病や糖尿病などを引き起こすリスクを上昇させます。

脳に入り込めば認知症の発症リスクを高めるともいわれ、歯周病がアルツハイマー病を悪化させるという研究報告もあります。

ここで、取り入れて欲しいのが、デンタルフロスです。歯垢は歯と歯の間や、歯茎の間など、歯ブラシの届きにくい場所に付着するため、歯磨きだけでは取り除くことができません。そこで活躍するのがデンタルフロスです。

歯磨き後に、デンタルフロスを使うと歯垢除去率が約30%もアップするというデータもあります。

ただ、歯磨き自体をどうしても面倒臭くて、ましてフロスなんてもってのほかだという方もおられるでしょう。フロスはしなくても、せめて歯磨きはぜひ頑張ってください!毎日3回の定期的な歯磨きだけでも、心臓病、糖尿病、また認知症の予防効果もあるので、歯が汚いということは万病の元と思って毎日の歯磨きを欠かさないことをお勧めします。

その5 老眼鏡 or 裸眼


老眼鏡に頼る
or
なるべく裸眼で過ごす


「見えにくさ」は認知機能を低下させる

ついつい面倒臭いからといって、休日は裸眼で過ごしていたりしませんか。

実は、視力が低下すると、外部から得られる情報が極端に減って、認知機能が衰えると考えられています。

年を取れば誰でも悩まされる「老眼」。老眼になると近くのものや小さな文字が見えづらくなりますが、これは目の自然な老化現象であり、病気ではありません。

症状は40代から始まると言われますが、「自分はまだ老眼ではない」と認められずに我慢したり、度数の合わない眼鏡をかけ続けたりする人も少なくありません。

奈良県立医大の大規模調査によると、矯正視力が0.7未満のグループに、視力が良好なグループに比べて、認知症(疑い)の割合が2.6倍も高いという結果が出たといいます。

これは、言い換えると、眼鏡やコンタクトレンズなどでよく見えるように視力を強制すれば、認知症になるリスクを軽減できるということです。

視力を落とさないで生活するということが、認知症を進行させないという面でも大切であったのですね。

私の場合は

最後に、私が行っている脳を老けさせない習慣を少しご紹介したいと思います。

WHOの認知症予防ガイドラインでも、糖尿病の予防がと大切とあるように、血糖値が高い状態は脳にも悪いので、なるべく糖質が多い食生活は避けるようにしています。具体的には甘いお菓子ではなくおせんべいにしたり、白米ではなく玄米を食べるようにしています。

また、読書も好きですが、この記事を書いているように出来るだけアウトプットして、頭の中を整理して表現することで、脳全体を使うように意識しています。

また、お金を貯めるために投資をしたり、外食する場合も積極的に行ったことのないお店をチョイスするようにしています。

コツは、「自分から能動的に動くこと」だと思います。例えば、動画をだらだら見ているとどうしても受動的になってしまい、脳が働かなくなってしまいます。

自分から、本を読んだり、文章を作ったり、人と会話したりすることはどれも能動的な作業です。そういった時の脳の中はフル回転で活動しており、どんどん脳が活性化していきます。

人生を能動的に楽しむようにすることが、脳を老けさせない秘訣かと思います。

ぜひ、一緒にがんばりましょう!!

今回はここまでです。最後までお読み頂きありがとうございました。参考になりましたら、高評価、コメントを頂けましたら嬉しいです?またTwitterのフォローもお願いします?

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