今回は、JAK阻害薬の一つスマイラフ®︎(ペフィシチニブ)について説明していきます。
〜 The Point 〜
- スマイラフはJAK阻害薬の一つ。
- 1日1回150mgの錠剤を内服。
- スマイラフ®︎はJAK1,2,3,Tyk2を広く阻害する。
- 腎機能が悪い患者でも使うことが出来る。
スマイラフ®︎(ペフィシチニブ)について
スマイラフ®︎は、JAK阻害薬の1つです。
JAK阻害薬は、IL-6(インターロイキン)などの炎症性サイトカインの免疫細胞内シグナルを阻害する事で効果を発揮します。
炎症性サイトカインの多くがこのJAKを通して細胞内シグナル伝達されるため、高い治療効果が期待できます。
飲み方はどうですか?
用法は、1回150mgを1日1回内服します。
患者さんの状態に合わせて100mgでの投与が可能です。
また、スマイラフの特徴として尿中排泄40%未満のため、腎機能が悪くても使いやすいJAK阻害薬です。
また、可能な限りメトトレキサートと併用するのが基本になります。
どうしても併用が難しい場合は単剤で行くこともあります。
ただ、スマイラフは100mgでは、効果が不十分な場合もあるため、出来るなら150mgを飲む方が効果は高い印象です。
どういった作用機序ですか?
スマイラフ®︎は、JAKファミリー(JAKの種類です)の中のJAK1、JAK2、JAK3、Tyk2をターゲットにしています。
スマイラフは、JAKファミリーの全てを阻害する作用があり、幅広く免疫抑制が出来ることが特徴です。(全てを阻害するからといって免疫抑制作用が1番強いと必ずしもイコールではありません)
JAKは2分子以上が組み合わさることでサイトカインのシグナル伝達が行われます。
JAK1とJAK2が組み合わせはIL-6(インターロイキン)やIFN-γ(インターフェロン)等の炎症性サイトカインや細胞性免疫を調整します。
副作用はどうですか?
結核、肺炎、敗血症などの重篤な感染症、消化管穿孔、肝障害、血球減少、帯状疱疹などが報告されております。
発熱や風邪症状がある場合は、症状が落ち着くまでスマイラフ®︎を一旦中止するのが通常です。
再開のタイミングについてはかかりつけの先生とご相談ください。
また、肝障害や血球減少については、定期受診時の血液検査などでフォローすることが通常です。
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