メトトレキサートは、免疫抑制薬と呼ばれる薬ですが、やはり免疫抑制薬にはリウマチを良くする反面、副作用も起きる場合があります。
でも、過度に恐れないでください!
メトトレキサートで治療しているリウマチ患者さんは、沢山いますし、私の患者さんもやはり投与の適応がある方は、メトトレキサートをまず処方しています。
なので、どういった副作用が起きて、どうすれば対処できるのかを知っておくことがとても大切です。
メトトレキサートの主な副作用として、
①感染症
②血球減少
③間質性肺炎
④メトトレキサート関連リンパ腫
があります。
感染症について
まず、感染症についてです。【メトトレキサート】を代表に免疫抑制薬の特徴として、患者さんの免疫力を低下させてしまう作用があります。
そもそも関節リウマチは、免疫の病気であり、過剰になった免疫が、自分の関節をターゲットに攻撃し、炎症を起こす病気です。
この過剰になった免疫の作用を、免疫抑制薬によって低下させるのが、治療の基本となります。
これは、【メトトレキサート】に限らず、基本的にはどの免疫抑制薬も免疫力が低下してしまうことによる感染症のリスクは伴ってしまいます。
なので、治療のポイントとしては、患者さんの免疫力を低下させ過ぎずに、リウマチの活動性をコントロールすることが、目標であります。私は、最小限の免疫低下作用でリウマチを良くすることが、リウマチ科医の腕の見せつけどころと思っています。
メトトレキサートを内服中に発熱や咳、鼻水といった感染症状が起こった時はどうするの?
【メトトレキサート】を内服中に発熱や咳、鼻水などの感冒症状があった際は、感染症が悪化しないように、症状がある1〜2週間は内服を中断する様に、伝えております。
また、症状が強い場合は早めにかかりつけのリウマチ科の先生を受診するよう薦めております。症状が改善したら、その週からメトトレキサートの内服を再開してください。
高齢者の方だと稀に、重度の肺炎を起こす場合もあり注意は必要です。ただ、何度も申し上げますが、過度に恐れる必要はありませんので、ご心配な方は早めに医療機関にご相談されるのが良いと思います。