こんにちは、今回は「ブレディニン®︎(ミゾリビン)の特徴」について取り上げていきたいと思います。
ブレディニン®︎は、私も他の免疫抑制薬が使えなくて使用しています。是非特徴を知りたいです。
ブレディニン®︎(ミゾリビン)の特徴
今回は、免疫抑制薬の一つであるブレディニン®︎(ミゾリビン)の特徴を解説していきます。
ミゾリビンは、最近は使用頻度が少ない免疫抑制薬ではありますが、他の免疫抑制薬の選択肢がなかったり、他の免疫抑制薬に併用するなど、いざという時に重宝される、そんなお薬です。
では、具体的に見ていきたいと思います。
適応疾患は?
ブレディニン®︎(ミゾリビン)の適応疾患は、以下のようになります。
- ループス腎炎
- 関節リウマチ
- 原発性糸球体疾患によるネフローゼ症候群
- 腎移植時拒絶反応抑制
- 適応外:原発性以外のネフローゼ症候群、IgA腎症
ブレディニン®︎(ミゾリビン)の特徴・使い方
承認用量では、有効性が低いことが多く、最近は選択肢として後ろになってしまっているのが実情です。
実際にミコフェノール酸モフェチル(セルセプト®︎)であったり、タクロリムス(プログラフ®︎)、シクロスポリン(ネオーラル®︎)の方が有効性が高く、これらを優先的に選択することが多いです。
しかし、セルセプト®︎が血球障害などで使用し辛かったり、プログラフ®︎が腎障害や糖尿病で使用し辛かったりと、使用が難しい場面では、比較的副作用が少ないミゾリビン(ブレディニン®︎)を選択する場合があります。
また、1日3回 1回 50mgで内服するよりも、1日1回150mgで使用することで、有効性が上がるとする報告もあり、1日1回150mgで内服することで効果を上げる方法もあります(副作用もあまり増えないと言われています)。
- 免疫抑制薬としての効果は比較的低く、使用される場面は限られる。
- 他の免疫抑制薬や抗リウマチ薬が使用しずらい場合は、ミゾリビンは副作用が比較的少なく、良い適応になる場合がある
- 1日1回 150 mgで内服した方が効果が高く、副作用も増えないと言われ、そのように処方されていることも多い。
用法は?
ブレディニン®︎(ミゾリビン)は、1本 60 mg のシリンジ製剤です。
用法用量 | |
❶ ループス腎炎 ❷ 関節リウマチ ❸ 原発性糸球体疾患によるネフローゼ症候群 | 1回 50 mg、1日3回 |
薬価は、以下のようになります。
25mg錠:108円、25mgOD錠:108円、後発品:51円 |
50mg錠:175円、50mgOD錠:175円、後発品:77円 |
ミゾリビンは、後発品も出ていて薬価は比較的安いお薬ですね。
副作用は?
ミゾリビン(ブレディニン®︎)は、全体的に副作用は少ないですが、以下の副作用には注意が必要です。
- 消化器症状(AST、ALT、ALP、γ-GTP、ビリルビンなど)
- 皮膚過敏症
- 高尿酸血症(血液検査でのUAの上昇)
重大な副作用
- 骨髄抑制(2.19%)… 白血球、赤血球、血小板が減少することです
- 感染症(1.32%)… 肺炎、髄膜炎、敗血症、帯状疱疹等
- 肝機能障害(1.74%)… AST、ALT、ALPの上昇
- など
ブレディニン®︎(ミゾリビン)の作用機序について
ミゾリビンの作用機序は、ミコフェノール酸モフェチル(セルセプト®︎)と類似していて、
プリン生成に関わるイノシン酸脱水素酵素を可逆的に抑制し、このステップは、リンパ球におけるプリン生成において重要なステップです。
この結果、リンパ球の増殖やそれに起因する抗体産生を阻害します。
〈参考〉
- 1) 金城光代/編 本音で語る!リウマチ・膠原病治療薬の使い方 羊土社
- 2) 岸本暢將、岡田正人/編 関節リウマチの診かた、考えかた ver.4 中外医学社
- 3) 中崎 聡, 他. 臨床リウマチ 2011;23:88-94.
- 4) 小熊麻子, 他. 臨床リウマチ 2013;25:20-27.
- ブレディニン®︎(ミゾリビン)は、承認量では免疫抑制効果は比較的低い。
- ブレディニン®︎(ミゾリビン)の副作用は比較的少なく、安全性は高い。
- 1日3回では効果が不十分であることが多く、1日1回にまとめて使用することで効果が高くなるとする報告がある。
今回はここまでです。最後までお読み頂きありがとうございました。ご参考になりましたら幸いです? Twitterでのいいねやフォローをして頂けますと励みになりますので、ぜひよろしくお願いします?
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