関節リウマチ

【リウマチでメトトレキサートが効果不十分の時、次の治療は何がありますか?(注射製剤編)】

2021/4/8

こんにちは、Dr.キウイ?です!今回は、メトトレキサートが効果不十分の場合の次の治療法ついてご説明していきたいと思います。

一般的に、初期治療のメトトレキサート、ステロイドで治療効果不十分の場合、次の選択肢としては、皮下注射製剤である生物学的製剤(俗にバイオといいます)か別の内服薬を使います。ここでは、生物学的製剤のバイオについて説明していきたいと思います。

バイオは、比較的新しい治療法ですが、一般的にメトトレキサートと併用することで、より強力な治療効果を得ることが出来ます。

バイオの種類としては、TNF阻害薬、IL-6阻害薬、T細胞活性化阻害薬が主にあります。TNF阻害薬には、エンブレル®︎(エタネルセプト)、シンポニー®︎(ゴリムマブ)、レミケード®︎(インフリキシマブ)、ヒュミラ®︎(アダリムマブ)があります。

エンブレルの皮下注射®︎

??「へぇ、沢山あって覚えられないねぇ」

医学の進歩で、リウマチ業界の治療薬の種類は、日進月歩でどんどん増えていますが、かかりつけのリウマチの先生が貴方にあった治療薬を提案してくれると思いますので、過度に心配しないで大丈夫かと思います。

では、話を本題に戻して、次にIL-6阻害薬についてです。日本では主に2つあり、アクテムラ®︎(トシリズマブ)、ケブザラ®︎(サリルマブ)があります。アクテムラは日本で開発された薬剤でも有名で、最近では新型コロナ肺炎の治療薬としても注目が集まっていますね。

アクテムラの皮下注射®︎

最後にT細胞活性化阻害薬についてです。日本で使用されているのは一つのみで、オレンシア®︎(アバタセプト)があります。オレンシアは感染症のリスクが他と比べて低いと言われおり、高齢者の方にも比較的安全に使うことが出来ます。

長くなりましたが、以上が生物学的製剤と呼ばれるものです。最近はこうした治療薬の登場によってリウマチのコントロールが格段に向上し、しっかり治療すれば、痛みも炎症もない寛解という状態を達成できるので、是非主治医の先生とよく相談ください。