蕁麻疹

【蕁麻疹について】


〜 The Point 〜

  • 蕁麻疹の基本は、発疹が出てから24時間以内に消失するものをいう。
  • 原因は特発性蕁麻疹が大半であり、刺激誘発型蕁麻疹の頻度は少ない。
  • 治療は、抗ヒスタミン薬を使う。
  • 1剤でスッキリよくならない場合も多く、他の作用機序の薬を併用して治療する。

今回は、「蕁麻疹」を取り上げました!蕁麻疹は、頻度の多い皮膚疾患であり、膠原病の方も蕁麻疹を併発されることが多くあります。

原因は何ですか?

蕁麻疹の模式図

皮膚の構造は、表面から表皮、真皮、皮下組織に大きく分かれます。蕁麻疹は、このうちの「真皮」にある肥満細胞から、「ヒスタミン」などが大量に放出されることで、末梢神経を刺激し、掻痒感や毛細血管の拡張を起こします。

ただ、蕁麻疹のメカニズムに関しては不明な点が多く、今後も研究が進んでいく分野です。

症状は何ですか?

肥満細胞から放出されるヒスタミンなどによって毛細血管の拡張が起こることで、「膨疹」という蕁麻疹特有の強い痒みを伴う、赤く膨らんだ皮疹を認めます。

通常は、短時間から1日以内に消失します。なので、この1日以内に消失するということが、蕁麻疹と診断する上で、非常に有用な情報となります。

ただ、一部では、長時間にわたり皮疹の出没を繰り返す場合もあります。

膨疹

蕁麻疹の2つのタイプ

  • 特発性蕁麻疹
  • 刺激誘発型蕁麻疹

蕁麻疹は、大きく2つのタイプ(病型)に分けられます。一つは、はっきりとした原因は不明だが、自発的に膨疹を繰り返す「特発性の蕁麻疹」。特発性とは、原因不明という意味です。蕁麻疹の多くは、原因が特定できず、特発性蕁麻疹に分類されます。

また、もう一つは何らかの明らかな刺激により膨疹が誘発される、「刺激誘発型の蕁麻疹」です。一般に馴染みが深い、アレルギー性の蕁麻疹は、この刺激誘発型蕁麻疹の一つに位置付けられます。

しかし、アレルギー性蕁麻疹の頻度は、思っているほど低く、「5%」ほどと言われています。

蕁麻疹が、6週間以上長引く場合、「慢性蕁麻疹」と言います。慢性蕁麻疹は、膠原病を含め、自己免疫疾患や甲状腺疾患を併存している場合もあります。




検査は何をしますか?

刺激誘発型が疑われる場合は、疑わしいアレルゲンに対する「特異的IgE」の測定や「プリックテスト」が行われます。

特異的IgEは血液検査でわかります。特異的IgEによって、疑わしいアレルゲンを推定することができます。

プリックテストは、プリック針という針で、アレルゲンを少量皮膚に入れ、15分後に出現した膨疹径を測定します。約4~5mm径の膨疹を認めれば、陽性と判断されます。

プリックテスト

治療は何ですか?

特発性蕁麻疹

STEP① 抗ヒスタミン薬

抗ヒスタミン薬は、第2世代を使用します。アレグラ®︎(フェキソフェナジン)、アレジオン(エピナスチン)、ザイザル®︎、アレロック®︎(オロパタジン)などがあります。

効果が乏しい場合は、薬を変更したり、2倍量まで増量、2剤の併用をしたりします。

STEP②

それでも、効果が不十分な場合は、STEP①に追加してH2拮抗薬(ガスター®︎(ファモチジン)など)や抗ロイコトリエン薬(オノン®︎、シングレア®︎など)を併用します。

また、Th2サイトカイン阻害薬であるアイピーディ®︎という薬も使用する場合もあります。

STEP③

それでも、効果が不十分な場合は、ステロイドやゾレア®︎(IgE阻害薬)やシクロスポリン(ネオーラル®︎)といった、強いの免疫抑制薬を併用する場合もあります。

刺激誘発型蕁麻疹

まずは、刺激誘発物質の回避が基本となります。

それでも症状がおさまらない場合は、特発性蕁麻疹に準じた治療を行っていきます。

抗ヒスタミン薬アレグラ®︎(フェキソフェナジン)、アレジオン®︎(エピナスチン)、アレロック®︎(オロパタジン)、タリオン®︎(ベポタスチン)、ザイザル®︎など
H2拮抗薬ガスター®︎(ファモチジン)など
抗ロイコトリエン薬オノン®︎(ブランルカスト)、シングレア®︎/キプレス®︎(モンテルカスト)など
Th2サイトカイン阻害薬アイピーディ®︎

注意点は?

慢性蕁麻疹(6週間以上、出現・消退を繰り返している)の方は、抗ヒスタミン薬を始めるも、1剤でスッキリ改善しない場合もままあります。その場合は、抗ヒスタミン薬を増量したり、2剤を併用したりします。それでも、難しい場合は、H2拮抗薬や抗ロイコトリエン薬などの作用機序の違う薬を併用します。

多少、気長に治療していかないといけないかもしれません。

また、頻度は少ないですが、刺激誘発型蕁麻疹は詳細な病歴が大事です。なので、何らかの誘発因子があったときは、それをしっかり覚えておき、医師に伝えてください。

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