リウマチの治療について
リウマチは長年放置してしまうと、関節の炎症が骨にまで浸透し、その影響で関節が変形してきます。
リウマチの治療の目標はこの変形をさせないことです。
具体的な治療については、世界共通のゴールデンスタンダードとして、【メトトレキサート】(リウマトレックス®︎、メトレート®︎等)という免疫抑制薬が使われています。
メトトレキサートは内服薬ですが、それ以外にも、サラゾスルファピリジン(アザルフィジン®︎)、ブシラミン(リマチル®︎)、イグラチモド(ケアラム®︎)があります。
これらは、メトトレキサートと違い免疫調整薬と呼ばれる内服薬となります。
メトトレキサート以外の免疫抑制薬の内服薬は、他に2つあり、タクロリムス(プログラフ®︎)、レフルノミド(アラバ®︎)というものがあります。
強力な治療
上に挙げた治療薬は、飲み薬で、比較的古くから使われている薬です。
ですが、この10年、20年の間に生物学的製剤と呼ばれる強力な治療薬が誕生し、リウマチのコントロールも劇的に良くなってきています。
具体的には、エタネルセプト(エンブレル®︎)、アダリムマブ(ヒュミラ®︎)、アバタセプト(オレンシア®︎)、トシリズマブ(アクテムラ®︎)といったものがあります。
アクテムラは、新型コロナによる肺炎に対しても、その有効性が示され、話題となっていますね。
もっと強力な最新治療
また、最新の治療薬には、JAK阻害薬という、生物学製剤よりも有効性が高いと言われる薬剤も登場しました。
また、JAK阻害薬は経口薬なので、生物学的製剤のようにお腹に皮下注射をしなくても、治療を続けることができるというメリットがあります。
ただ、JAK阻害薬は、まだ使用歴が浅く、その長期的な副作用等は不明なことも多いですが、少しづつデータは集まってきているのも事実なので、今後はリウマチ治療の主役として注目されている薬となっています。